1月に行ったアートもろもろ
1月は様々なアートを見た月でもありました。
日本の経済が安定し、先人による美術館建設のおかげで、幸いにも私達は色んな美術展を見られるんだといつも思っています。
クラーナハ展@国立西洋美術館に最初に行った
- 宗教改革を行なったマルティン・ルターの肖像画が一番有名。
- 絵画のみならず、歴史的な背景やパトロンや同時期の画家との良好な関係などクラーナハ工房の知性も伝わる展示。
- 『正義の寓意(ユスティティア)』と『ホロフェルネスの首を持つユディト』のインパクト以外にも『聖母子像』も良かった。
- 驚くほどの緻密で美しい木版画も多く、宗教改革は、「ルター言葉+クラーナハの挿絵+進歩的な価値観を推進する統治者」だと実感。
その時代の空気がブワッと伝わる内容でした。世界史を勉強した人間には幸せなひとときでした。
アート+コム/ライゾマティクスリサーチ
光と動きの「ポエティクス/ストラクチャー」
- URLが非常に律儀。
- 見てて気持ちの良い動きや万華鏡の中に入ったような奥行きを感じる作品が面白かった。
他のアーティストの作品もたくさんあったので、期間中もう一度行きたいと思っています。ちなみに会期中は再訪OKというありがたいシステムでした。
春日大社展に行く
個人的には、参道で鹿にどつかれ、格闘した後に引いたおみくじが凶で「人間は動物と違い智慧を活かす生き物である」と記載されていたという切ない思い出がありますw
春日大社自体は山と一体化した荘厳で良いイメージの神社なので、ぜひ多くの方が訪れて欲しいです!
鹿せんべいは東大寺とか広いところで買って隠し持ち、本殿の先、奥の方で「キュー」って鳴いて遠慮がちに見つめてくる小鹿達にあげる方がおすすめです。(参道で買うと強そうな牡にドツかれ、取り巻きの雌にかなりの距離をストーキングされる)
次回は絶対そうします。
高円宮根付コレクションはめちゃくちゃかわいい
- かわいく遊び心がある作品のコレクション。集める&発注するセンスが素敵です。
- 素材が高品質な分、仕上がりの質感がすごく良いものばかり。
こんな本もありますね!
根付の世界、奥深いです!
ナムジュン・パイク展@ワタリウム美術館
watari-um - exhibition ナムジュン・パイク、没後10年、2020年笑っているのは誰
- ビデオアートのパイオニアとして有名ですが、家族をロボットで再現するという試みに「愛を示す記号って何だろう?」と考えさせられた。
- 私達の小さい頃冷戦があって、生まれる前は凍っていたであろうものが互いに歩み寄り始めてほころんで来た感は子どもでも感じたなぁと思い出す内容。
- 確かに、西洋・東洋と分割せず「ユーラシアのみち」としてひと続きを表現しようという試みが生まれたのも非常に納得がいく、今とは真逆の空気だった。
- それを知らない10歳以上年齢が離れた世代の人にも伝わる良い展示だと思いました。
そういえばソ連の国歌って無駄にエモーショナルで今でも人気ありますね。
国立新美術館10周年記念ウィーク
当日に近くに朝から予定があったので行きました!
http://www.nact.jp/10th_anniversary/pdf/10week_all.pdf
- 21(土)は無料入館でした。
- エマニュエル・ムホーさんの「数字の森」が吸い込まれるようで美しかった。
※10周年記念として安藤忠雄さんの企画展も9月に予定されています。
国立新美術館開館10周年 安藤忠雄展―挑戦―|企画展|展示会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
同時開催の「DOMANI・明日展」も見逃せない
- 気鋭の芸術家達のエネルギーを感じる展示。
- 「元彼の家の火事」という作品名を見て、膝から崩れ落ちそうになりましたw
- 2/5まで!
「吉岡徳仁 スペクトル-プリズムから放たれる虹の光」@資生堂ギャラリー
- こちらは3/26まで。
- プリズムの光の虹を手元に置けるような幸せが、美しい作品になった印象。
- 京都の将軍塚のガラスの茶室「光庵」が有名。
- 光や風を閉じ込めたような空気が漂う作品が得意だなと感じる方。
- 入場は無料。銀座でお買い物ついでに資生堂パーラーでイチゴパフェを食べつつ立ち寄るのもおすすめ!
資生堂パーラーのイチゴづくしは幸せです…。
私は美術館へ行くのが大好きですが、実は音声ガイドは好きじゃないです。
1回試したけれど「見て体験して感じる」感覚が薄れて「感じ方の正解」を探すみたいで非常に性に合わない。
美術の好きなところに、
何を作るのか?の自由と、そこから何を感じるのか?の自由が残されている点をあげる人には向かないかもしれません。。
あと、周囲の音を遮る分、使う人は歩きスマホみたいに傍若無人&マイペースになりやすい。
展示の正面で長時間集団で張り付いていて、いつまでも順番が回って来ず見にくいこともあります。
春日大社展はご年配の方が多い分、聴き直しが多く、すごく気になりました。
歩きスマホもマナー広告では若者を例に啓蒙されてるけど、年齢関係なく慣れない人や普段その処理に手間取る人が使う方が実は集中しちゃって危ないケースもある。
こういう不都合は、MR技術の眼鏡で作品を見ると情報が浮かぶかわりに、各作品への音声ガイドは自動再生&最小限という仕組みで早めに解決されて欲しいなと願いつつ、自分達で開発しないとダメなのかな…とも思いました。。
その他、チェックしたいもの
- 教えてもらいました。グーグルカレンダーに入れるとスケジュールがわかってありがたい!
- 音で、目でグッと楽しめるようです。
- 楽しそう。おいなりさんつきのチケットが売ってます。
- エネルギッシュで素敵な企画になりそう。
- 国立新美術館の木も水玉柄になってました。
美術館で様々な作品から元気をもらえるのは良いことだな、と思う1月でした。