勝負師の話
父方の祖父は、ギャンブル全般がめっぽう弱いのに鉄火場通いが好きでたまに祖母に怒られていました。父も麻雀が大好きです。けれども、やっぱり強くはないです。
母方の家は、人生そのものが大ギャンブルみたいな人が多いです。
だって…ご先祖様があの「高級官僚が海の藻屑になる遣唐使船ガチャ」の生き残り達…。
それもあってか、誰もギャンブルはしないし賭場には行かないのに、ポーカーや花札は嗜むのか、念入りに教えてくれた記憶があります。
忘れもしない小学校時代。
雨の日にトランプで遊んでOKだったので、「スピード」という1対1の遊びをしたら担任の先生に「みんなで遊べるものにしなさい」と怒られ、「七並べ」をしたら「場所を取らないもの」とまた怒られ、「ババ抜き」をしたら「最後の方に待ってる子の気持ちにもなりなさい」と怒られたので、子どもの私達は考えました。
最後までドキドキして遊べて
複数人でやれて、
参加してない人も外野としてみんなで楽しめて
スペースを取らないゲームならいいのね!
単純にクソな担任に生意気だからとても嫌われてただけだったのに、真剣に受け止めて、解決策出しちゃったんですよ。
ポーカーという。
私もうろ覚えだったけど幸いクラスに何人か出来る子がいて、やろうやろう!という話に。
- 通貨を作る人(折り紙好きな女の子)
- 配当決める人(そろばん得意な子)
- 勝率予想する人(記憶力のいい子)
- 景品交換所(まめな子)
- 景品(折り紙好きな子のすごく良くできた鶴とか、練り消しとか)
- 胴元(机を提供する私と前の席の子)
という事態に。
子どもってこういう時、気持ち悪いくらいクリエイティブです。
ついでに言うと、
- 偽札を作る人
というものまで生まれ、普通に悪貨が良貨を駆逐するという出来事も起きました。
また担任にバレ、こっぴどく怒られ、トランプ自体が禁止になってしまいました。
困った、雨の日にやることがない。
その時に学校から帰ると放映されてたのが…
『遠山の金さん』…!
まさかのCDが最もわかりやすいビジュアル。
お忍びで市井に出てる遠山金四郎景元というお奉行様には桜吹雪の刺青があり、それを出して戦って悪事を暴くんだけど、最後お白洲でしらを切る悪人に「この桜吹雪に見覚えがねぇとは言わせねえぜ!」と言って黙らせる、わかりやすい勧善懲悪スタイル&実は権力者カタルシスな作品です。
そうです、金さんが桜吹雪の刺青を見せて戦う際、結構な割合で賭場シーンがあったのです。
蕎麦猪口みたいなのに、サイコロ2つ入れて数を当てるやつやろうよ!楽しそう!
という話になりました。
2個だけじゃなくて、3個入れてもよくない?
トランプの一休さん(193)とかみたく特定の数字当てたらすごくない?
机1つで出来るね!…と、
立派なチンチロリン賭場の出来上がり。
試しにやると、最高に楽しくて何人か親に話したら止められ、先生に保護者が経緯を聞いて「トランプで何も賭けずに好きなように遊ばせてやってください!」という話に落ち着き収束しました。
人間って、いとも簡単に堕ちるところまで堕ちるんですね。自覚ありませんでした。
大人になり、麻雀含めギャンブルには普段全く興味はなく、仕事とか遊びでここぞ!という時にギャンブルしているタイプの勝負師となりました。父に似なかった部分です。
ただ、勝負師って勝負しないと気が済まないというか、血がたぎることがあるな…という実感値があります。
私が見ていて一番それを感じたのは他でもない、今回の衆議院議員選挙です。
賛同はできなくても、同じ立場だったら、やはり勝負を賭けてしまったと思うくらい、気持ちはわかります。
私は一般人なので、その山っ気や血のたぎりとうまく付き合うように注意しています。
たまにギャンブルを嗜む
常習はしません。友達同士とか海外行った時とかに、ライトにカジノや競馬場を楽しみます。
ガス抜きレベルです。
勝ちすぎない、負けすぎない、人と分けて腹六分目で引く
あぶく銭なので、半分以下しか手元に残さないことにしてるし、乾杯してしまいます。腹八分目というより六分目くらいで余韻を残して引くことにします。負け始めたり時間が来たら、サッと引く。
運が向いてる時に自分より弱い立場の相手に攻撃しない
これが一番大事かもしれない…。なんとなくですが、チャンスの神様が一番嫌いなことなんじゃないか?と思ってます。
風向きが変わってマイナスになることがある。私は政治家の方ほどそんな荒波を乗り切れる気がしないので、運が向いてたり強い立場の時ほど、誰かと対立するのを避けるようにしてます。万が一対立しても、罵詈雑言に腹がたっても、自分が謝って折れるようにしてます。
悔しい時は、よく寝ます。
気分転換にいいことする
他の方からもよく聞くのですが、人に攻撃されたり風向き悪いなー…と思ったら、仕返しじゃなくて、全然関係ない相手に親切にすることにしています。
あと、よく寝ます。(大事なことなので二度目)
…という感じです。
いずれにせよ、勝負師的な性質を持って生まれてしまったら、一生うまく付き合わなきゃいけないな…と思っています。
そして、勝負して勝った人も負けた人も、勝負した時点で、しなかったよりうんとエネルギー使ってるはずなので、ゆっくり休んで英気を養って欲しいと願っています。
人生初の歌舞伎に…
一昨日の10/11(水)に代休をいただいて、人生初の歌舞伎に行きました。
↓こちらの、夜の部。
歌舞伎座はいつも通勤経路にあって、
やることが多い時は木挽町広場のタリーズを勝手に第2オフィス的に使っておりました。物を書くときに静かで便利です。
↓前回の記事
見てると入る人はワクワクしてるし、出てくる人は幸せそうだし、私はあの小さなお稲荷さんも好きです。
ずっと行こうと思っていたけど、行けたのが今という感じでした。なかなか、時間が合わなかったです…。
さて、いざ潜入…。
ドキドキしながら予約をしたら、スーパー良い席でした。前から11列目、花道から3番目が、もっと遠いと思っていました。
しょえー、花道近い!舞台も近い!
表情まで見える~~!
ものすごいライブ感!!!
という感動から始まりました。
常連さんのご婦人たちがすごく優しい…
今回は同じ列にお隣にご婦人が2人だけ。ホッとしました。
NYでの初ブロードウェイの時もオーケストラ席で一人になり、
周りやトイレで一緒になった方々が、親切かつフレンドリーだったので、
こういう時に、自分はとっても運が良いなぁとしみじみ思います。
お弁当食べてたら親切な言葉と共に
「たくさん楽しんでこれからもっと好きになってね」
と声をかけてくれた方もいました。優しい…。
関係者席を押さえるの大変そう…
私の隣はWebで予約した時に、全て埋まっていたのですが、当日、右5席は空席で、
関係者席として自分達で押さえる大変さも感じました。
価格が落ちない工夫は必須だけど、海外の演劇みたいに、「直前に並んで席があったら少しだけ安く入れるよ!」という仕組みが
アプリとかで確立できたら、もっとすそ野が広がるし、
IT系・広告系のキャリアを持つ身としては、
ああ…担当だったらこの辺解消してあげたいな…と思いました。
残念ながら、もうメーカーに転職してしまったので、
プロボノとかクラウドファンディングとか機会があれば協力したいな
と感じる点でした。
以降、私の感想を綴ります。
歌舞伎役者さん、男らしいしめちゃくちゃ足が速い!
特に、最初の尾上松也さんの花道登場が俊足過ぎて「ビクッ!」ってなりました。
そうか、こんな勢いでこんな近くから出てくるのか、
すごいな…来て良かったな…となる掴みが素晴らしい。
照明が切り替わったり、小さな鈴の音が聞こえたりといった決まりごとに気づくまで、一人でドキドキしていました。
本当に野球の盗塁レベルにめちゃくちゃ速かったです。
役柄見ると、普通にイケメン役だし、ドラマでもいいお芝居してるのに、
深夜の『さぼリーマン甘太朗』で白目とか割と胸熱な人で、
「この人の面白さにもっと早く気付けば良かった!」と思いました。
あと、みなさん思ったより背が高く、細すぎない体格なのも安心感あります。
女形の人が女性以上に女だった!
坂東玉三郎さんの立居振舞が女性にしか見えないし、女性でも色気を感じる…!
男性から見た「こうであって欲しい女性像」が性別としての女性以上に再現されており、「はい、すいません、精進します」と反省。
それくらい、セクシーです。
何より、動きが女らしいので、1幕目に「お…男っぽい声だな…」と思った人が、
最終幕には落ち着いたマダムにしか見えなくなるから不思議です。
とにかく横顔がきれい!
写楽の浮世絵で見る通り、歌舞伎の役者さんって鼻筋が通ってて高い人が多い。
中村七之助さんの横顔は、ため息が出るほど、きれいでした。
たまに平和な時事ネタをぶっこむ!
何を言ってるのかわからない外国語の台詞にパンダとか平和なネタがチラッと混ぜてあり、捨て身で笑いを取りに来る巻き込み力に衝撃を受けました。
シリアスな場面では客席は暗く、明るく観客を巻き込む場面では明るくなり、
演じている人も反応を見られるのはやりがいがありそう。
人間をよく観察し、市井の人の感情に敏感
女性がヒステリーを起こす様を的確に捉えていたり、良い人が豹変して度を超える些細な瞬間を捉えたり、非常に人間をよく観察して、舞台上でもわかるように見せる技を感じます。
私は「抑揚が薄い日本語の語感×ミュージカル」でいきなり歌われると、リズミカルな英語の抑揚の時より違和感でムズムズしちゃう人ですが、歌舞伎はもっと大げさにやっているのにムズムズする違和感を感じさせず、楽しめました。
また、昔は大きな出来事や話題の速報的な役割を、市井の人の感情を敏感に汲み取って伝えていた歩みも端々に感じます。
特に、権力を私物化したり公私混同した人が度を超えることに対して「気にくわないね!」というスタンスは一本筋が通ってると思います。
吉良上野介さんが超遠縁なので子どもの頃から『忠臣蔵』は勘弁して〜…ですが、
片方の人が「自分の方が優位にもかかわらず、やりこめ過ぎる」という見え方のものに対して、ルールや法律そっちのけで感情的な反応が強く生まれやすいという点を押さえており、当時としてはなんて自由で挑戦的な世界なんだろうと思います。
そうだな…時事ネタを織り交ぜる傾向を考えると、「このハゲーーー!!!」とか江戸時代なら絶対いじられてただろうし、現代で演目考える人の方がまろやかですね。
見得をきると様式美としてきれい
お着物のゴージャスさもさることながら、様式美として非常にきれいな形に収まったポーズで、自分の身体を使ったアートを生涯かけて極めていくのだなと感じました。
中村芝翫さんは背が高くて迫力がありました。それから、白く塗った中村鴈治郎さんは、マスコット的なかわいさがありました。(10/16、見栄→見得を訂正。誤変換スミマセン)
学生時代の勉強が効く!
歴史に興味を持って時代背景を覚えていたり、古文や漢文が楽しかったりした人は、イヤホンガイドを使わなくても楽しめます。
良かった~!国語全般得意で!
良かった〜!予習好きで!
原典に当たって読み漁って、早めに行ってプログラム読み込むと、最高です。
↓今回はこれを読破してから行きました。
それから、イヤホンガイドの声の方が良い具合に枯れてるのもしっくりきます。おじいさんとお茶飲みながら見てるみたいな感じ。
中には楽しむ場所がいっぱい…!
縁起物だから食べておいでよー!と教えてもらった鯛焼きは「めでたい焼」という名で、紅白のお餅が入ってます。
熱々でとろけるし、これは罪深い味わい…!
水曜日限定のすき焼き弁当もお肉が柔らかくてとっても美味しかったです。
さりげなく、2階のロビーには東山魁夷の絵とかあります。
…というわけで、(ほとんどiPhoneで書いて手がプルプルしてますが…)
長い時間かけて工夫を凝らしたエンターテインメントが凝縮されていて、
非常に楽しい場でした。
こうして、人は沼にハマっていくのか…!私の曾祖母もハマったのか…!
せっかくなので、また見に行きたいと思います!
引越後の選挙権は、どうなるのか?
私は引越しにより、8月に東京都民になりました。
つまり、今回の10月の衆院選では東京都内では投票ができないのです。
せっかくマック赤坂に投票できると思ったのに…。
※何と…『立候補』という映画も作られています。
そこで、調べてみました。
引越し後3ヶ月の投票権はあるのか?
投票は、選挙人名簿に登録されていることが前提です。
引越しをした場合は、転入届をした後3ヶ月以上住み続けることで転入先の区市町村選挙人名簿に登録され投票ができるようになります。
それまでの間は、選挙の種類によって投票できる場合が異なります。
だそうです。
- 国政選挙の場合・・・国内なら原則として旧住所地の区市町村で投票可能。
- 都道府県選挙の場合・・・同一都道府県内なら可。またいだ場合は不可。
- 区市町村選挙の場合・・・同一都区市町村内なら可。またいだ場合は不可。
ということになります。
海外に引っ越したら投票できるのか?
- 在外投票・・・事前に「在外選挙人証」を貰う必要がある。在外公館や郵便による投票、帰国投票が認められています。あくまで元の市区町村が対象。
ズルができないように厳しく制度がもうけられているのは知っていても、
私達現代人のライフスタイルには合わないですね。
転居前後でマイナンバーカードの切り替えをすぐやっているのにね。
というわけで、引越し前の神奈川県で投票することになりそうです。
食生活の変化
映画『ダンケルク』を見て、非常に良かったので見た人同士の楽しい反省会まで行っちゃったし、なんならエキスポシティのフルスクリーンIMAX見に行っちゃいたい勢い。食パンにイチゴジャムを塗り、紅茶飲んで「ダンケルク飯」とか言って楽しんでました。
ところが…ところが…です。
今日から開催の展示会への出展準備のために先週から非常にてんてこ舞いで、想像以上に胃腸がやられてるらしく。
ちょっと甘いもの食べようと思って食べたら、お腹いっぱいになって、1食がそれで済んでしまうことがあります。。。
果実園のモンブランパフェ
歌舞伎座横のアインソフのティラミス
ブルサン・ガーリックとクロワッサン
…これって…
…これって…
「マリー・アントワネット飯」
に近いじゃないか?
ご本人の名誉のために言っておくと、
パンがなければお菓子を食べればいいのに、とは発言していません。
虚構まで作る人の嫉妬や怒りって。怖いですね。。
また、当時のオーストリアはフランスよりうんと食文化が進んでおり、彼女のおかげで現在のフランス料理が発展し、悲しいかな、フランス革命により宮廷料理人達が失業したことで、美味しいパン屋さんとかレストランが街に出たと言われています。
そんな、かわいそうなエピソードを味わいつつ、もうちょっと栄養あるものを食べよう…。
とりあえず、今週は頑張ります。
ご機嫌でいる努力と「ご機嫌の素」
先日、久々にゴルフへ行きました。台風接近中の大雨の中で。
終わったら謎のやり遂げた感。
私のスコアは一向に改善の兆しが見えませんが、
ゴルフはメンタルが試される部分があるからこそ、接待に使われると感じました。
特に、「良い奴でいられるか」という面です。
まず性格が、出る
慎重なのか、大胆なのか。粘り強いか、せっかちか。
思い切りが良く大胆でせっかちな自分は、ラフ抜けや、パターが苦手だけど、ドライバーとアプローチとバンカーは気持ちよく楽しめます。
ゴルフが上手な人は、大胆で粘り強い人に違いない。
「良い人」でいる技術を見られる
これが、今日の本題。1日中「良い人」でいる技術も必要。ラウンドだけではなく、行きも帰りも車で、1日中人と密接に過ごすから、余計に…です。
この技術力を通じて、相手の契約履行力や信頼性を見積もれるため、偉い人はビジネス接待としてゴルフをするんだろうなと理解しております。
安倍さんとトランプさんもずっとラウンドしましたし。
ところで「良い人」って何?
ここでゴルフを起点に「良い人」って何?と考えると、
- 気が利いて、一歩先のことを行い、迷惑をかける要素を極力回避できる。
- トラブルが起きても冷静に対処する。
- ニコニコ穏やかである。
という、当たり前な癖に難易度高い3ポイント。
日本の「良い人」とは
自他共に「ご機嫌でいる努力」の完成形
…だと感じます。
ゴルフだと、自分は疲れ果ててくる後半や帰り道は、キメが粗くなりがちなので、まだまだ勉強が足らない。
日常生活でのご機嫌でいる努力とは?
ゴルフじゃなく、日常生活でどうご機嫌でいればいいのか?という話。
ご機嫌でいる努力を続けるには、自分に「余裕」がないとできない。
余裕って、総じて良いコンディションです。
- 6時間以上寝ている(Not寝不足)
- 体調が万全(Not二日酔い、Not治療中)
- (女性の場合)生理前1週間&生理じゃない
- 仕事で追い詰められてない
- プライベートが安定している(家族の病気とかは除く)
上記の5点が主なポイントかな?と思っています。
女性としては「3」は年齢関係なく、怒りのスイッチが激しく入りやすい。
私は、その周期に来たら「落ち着け、普段の自分じゃない」と言い聞かせてます。
冬眠明けのヒグマの親子の母熊と同じ殺気立った本能でも働いてそうですが、
「普段と違う」と思ってるだけでも、平静を装えます。
心の中はこんなですが。(金剛力士像)
表向きはこれくらいできます。(半跏思惟像)
もし、男性のみなさまから見て、奥さんや彼女が、普段と機嫌が違う時は、
「そうか、今日は金剛力士像の日か」と思うと、
突如訪れる怒りの鉄槌に対し、心の準備ができるかもしれません。(嘘)
さて、コンディションを左右する1~5のコントロールしやすさは、
それぞれ違います。
1の睡眠時間、2の体調管理は、ある程度、何とかできる。
3の本能的なもの、4の仕事は、ドツボにハマるとコントロールしづらい。
5のプライベートの安定は、真ん中で、自分起因と他人起因両方あります。
とにかく「荒れている状況を避け、一人か心を許せる相手との時間を作る」に、
全てが掛かっています。
荒れてる状況って…すごく冷静に見ると、本当に変な人や事件に囲まれてる。
そうすると不思議と4の仕事で追い詰められる事態も起きやすいです。
自分の場合は、
- バイタリティ溢れてるけど欲が強い人(「疲れた、休もう」が通じない)
- ネガティブな言葉が口癖の人(「どうせ」「それは違って」「ズルい」)
- 妙に殺気立っている人が多い環境(何聞いても悪く取る人が多い)
とは、ほどほどに距離を置いています。
社会に必要だから存在するけど、元気じゃないと付き合えない。
遭遇したら「拙者の不徳の致すところ」とできる範囲で対応して、
程よい距離を保ち、誰かに相談しながら冷静に接するようにしています。
でも、時に相談できないこともありますよね…。
そんな時は、「ご機嫌の素」を用意しよう!
相談もできないし、どうしてもご機嫌になれない時は、早めの自己解決が大事。
テンションが上がったり、大笑いできたりする何かを用意します。
お笑いで大爆笑する、美女(イケメン)を見る、パンダを見る、
映画館行きまくる、甘い物を食べる…などなど、人により、何でもいい。
私は、「文字を読む」「文字にする」がすごくストレス発散になります。
小説も、新聞も、ブログ含めSNSも、息抜きになっています。
私のこの1週間の「ご機嫌の素」を2つ
『聖☆おにいさん』の第14巻
1巻から大好きで、今回は、あの有名人との絡みに、ジワジワ笑いました。
キリスト教の学校では、必ず聖書を学ぶ授業があり、
その中には「鉄板」というべきネタが大真面目に教えられます。
我が家は両親も私もキリスト教の学校を出ているため(法事は仏教)
幼少期と、学校の授業で聖書の鉄板ネタを学びました。
宗教ってすごい。聖書はディープで面白い物語です。
あたりが有名でしょうか。
『聖☆おにいさん』は惜しげもなくギリギリラインを攻めます。
日本が宗教に寛容な国で良かった…。バチカン市国だったら…
『ダ・ヴィンチ・コード』みたいに、すごい修道士に追われそう。
イエスとブッダが立川で暮らす物語なので、もちろん、仏教用語も出てきます。
法事等で、仏教についての知識を得ると、
「ブッダって育ち良かったんだろうな」という印象はあるものの、
リアルにイラストになると面白みがすごい。
しかも、微妙に文学作品のネタも絡めてきます。
ブッダがUFOキャッチャーをするシーンで、1つを掴んだら、
大量の人形がギシッと連なり、手に入れた人形の名前が「カンダタ」とか、
みんな大好き、芥川龍之介『蜘蛛の糸』しか浮かびません。
…と 『聖☆おにいさん』のシュールさへの愛を語りましたが、
似たような系統で、もう一つハマッたものがあります。
『さぼリーマン 飴谷甘太朗』
元々、地上に現れたのは早かったのではないか?と思うほど、
スーパーシュールな世界観の漫画です。
これを、深夜ドラマノリの勢いに任せ、
まさかの歌舞伎役者の尾上松也さんが完全再現する、
恐ろしいドラマがやっています。いい。すごく、いい。
イケメンの無駄遣いすごい。Netflixで見て、夜な夜な癒されています。
この人、こういう役を思いきりやるような、面白い人だったんだな…
今まで安定と信頼のきれいな眉毛が気になっちゃってごめんね…
と、ちょっと好きになりました。(御婆様召喚したの、アラジン感あった)
だって、歌舞伎の人の白目すごいよ。ピスタチオの比じゃないよ!
毎週木曜日、つまり今日の深夜の1:00~、テレビ東京系列でやってます。
キー局とNetflixやAmazonビデオの協業、いいですよね…。
Blu-rayBOXも出るみたいです。
そういえば、今の職場に転職して以来、歌舞伎座が通勤経路内です。
静かなので忙しい時は木挽町広場のタリーズで仕事の書き物をしたり、
帰りに楽屋口側付近にあるイタリアンでご飯して帰っています。
去年、スーパー忙しかった際は、やっぱりタリーズに籠っており、
「一幕見て帰ろうかな…」と思って以来そのままだったので、
予約してみました。(コンバージョン1件…成立…)
歌舞伎の初予約って、めちゃくちゃ緊張しますね。
お着物じゃないといけないの?席はどの辺がいいの?一人客は平気?
中はどうなってるの?とか、詳しいお友達に聞いて恐る恐るです。
有休取ったけど、午前出勤の可能性があるため、午後の部にしました。
実は、今年の頭にNY出張に行ったのですが、
ブロードウェイのミュージカルを観劇する機会がありました。
その演目がオリジナルキャストで行う最後の日だったこともあり、
ものすごい気迫と完成度に圧倒され、感動して思わず涙したのですが、
英語の発音と、音楽と、台詞回しが合っていて、
「ああ、ミュージカルと英語という言語はぴったりだな」と思いました。
席がバラバラだった上司と合流して、
「日本文化で同じレベル以上感動を与えられるのは、きっと歌舞伎だね!」
と話していたところで、なおさら楽しみに思っています。
ただ、調べているうちに、グッズとか食事とか席ランクとか…
歌舞伎って…エンドレスにハマれる仕掛けが…ある。
そうか、これは、沼か。伝統的な方の…。
そして、最も沼的にハマる危険を感じる理由がひとつあります。
私にはセンスがピタリと隔世遺伝した、母方の曾祖母がおりまして…
どのくらいピタリ賞か?というと、何も教わっていないのに…
同じ味の料理を作る、京都で同じ物を買ってくる、
その上、40年以上ぶりに同じ香りを調香をし、親戚をビビらせる始末。
母とは仲が良く、実家に受け継いだ数々の物の中に…
明治~昭和の歌舞伎座グッズが…紛れ込んでおり、
小さい頃知らずに遊んでいた人形が「暫」のポーズしてました。
センスが同じ上に、
曾祖母は歌舞伎沼の住民だった模様…
ま、まさかそこまで隔世遺伝しないよね?ひいおばあちゃま…
しかも…一人暮らしに引っ越した荷物に、人形入ってたんですよね…
何持ってきてるの?私…
とはいえ「ご機嫌の素」はたくさんあった方がいい!
沼的な趣味であっても、ちょっとだけ楽しめるものであっても、
高級なものから、チープなものまで、
「ご機嫌の素」になるものをたくさんもっているのは、
自分だけじゃなく、周りにもいい影響があるだろうと思います。
あと、せっかく触れる機会があるなら、思いっきり楽しむ方が良い。
毒を食らわば皿までよろしく
「沼にハマるなら腰まで」
のつもりで楽しんで来ようと思います。